症例 冷え性
30代女性の症例です。
この方は肩こりや足の冷えが強くて、夏でも足が冷えてしまい日常的にとてもお困りでした。
初診時は、首や肩の筋肉が固くなっており、首の動かせる範囲がとても狭い状態でした。
また、ノイロメーターや神経検査を行うと、交感神経が過剰優位になっている形でした。
検査の結果や自律神経の傾向をお話しすると、昔から緊張する場面になると、すぐ全身に力が入ってガチガチな状態になり、そのまま力を抜くことができないことが多くあったそうです。
1~3回の調整で姿勢の歪みや首の固さや肩こりが軽減して来ました。
5~8回目の調整で、徐々に足が温かくなってきて、ご本人も足の冷えを感じることが少なくなってきたとおっしゃっていました。
それ以降の調整では、交感神経の過剰優位が治まり適度に働けるようになってくると、足の冷えがなくなり、さらに緊張する場面でも身体がガチガチに固くなることがなくなり以前よりも楽に生活できるようになってきたとおっしゃっています。
交感神経が過剰に働くと、手足の血管を縮める作用が強くなるため、手足の血流が少なくなり冷えやすくなってしまうことがよくあります。
今回のように交感神経を適度に抑制できる身体へと戻すことで、手足の血流の改善、筋肉や関節が柔らかくなる、集中力が高まる、感覚の過敏性を抑えるなど、あらゆる機能が適度に働けるようになるのです。
足の状態と健康状態
3月13日は名古屋マラソンですね。
当院の患者さんにも名古屋マラソンに出場される方達がいらっしゃいます。
お話を聞くと、走ることがとても楽しいそうです。
こういった趣味や生活の楽しみをずっと続けられる身体になってもらうことも当院の目標の1つです。
当院では特に下半身の関節(足首、膝、股関節など)が動かしやすくなるよう変化させていきます。
今までの患者さんの身体の変化を見て実感させられていますが、足の状態は全身の動かしやすさや健康状態にとても大きな影響を与えているのです。
そのため、足の状態が良くなることで、日常生活も良い変化をしていく方が多くいらっしゃいます。
股関節の痛みで歩くのもやっとの状態から痛みがなくなり、徐々にランニングが出来るようになってきた方
身体が動かしやすくなることで意欲が上がり、今まで出来なかった楽しみに取り組めるようになってきた方
など、こういった患者さんの良い変化が見れると大変嬉しく思います。
脳と身体のやり取り
人間の脳は、もともと全身を良い状態に保とうとして働いています。
傷ついたり不調が起こっても、それを治そうと脳が指令を出して、いろいろな細胞を働かせて修復させていきます。
たとえば、擦り傷ができても放っておいたらいつの間にか治っていたという経験があると思いますが、これも脳が勝手に指令を出して治してくれているからなのです。
当院で行う構造鍼では、この働きを分析して、脳と身体のやり取りをスムーズに働かせることに特化した方法です。
これにより患者さん自身の治癒力を最大限に発揮させて症状や不調が良くなることで、その過程を脳が覚えるため、再発しにくく持続的に症状が起こらない身体にもなれるのです。
その場しのぎで一時的に症状だけを感じなくさせる方法ではありませんが、何年後も症状や不調が起こらない元気で動きやすい身体へと着々と変わっていくことができます。
検査もより良いものに変わってきています。
季節による自律神経の変化
最近は陽射しが温かくなってきましたね。
東洋医学の二十四節気では、立春を迎えてすでに春に入っていることになります。
実際の気温はまだまだ寒くて冬のように感じますが、この二十四節気は太陽のことを言っているのです。
日照時間や日の強さなどです。
ですから、気温はまだ低くても、陽射しは春の陽射しになっているということなんです。
冬は交感神経が働きやすい季節ですが、春になると副交感神経が働きやすくなります。
その影響で、筋肉の緊張も緩み動きやすくなってきますが、今までの不摂生や無理をして溜まった疲れなどの不調が出てしまうこともあります。
季節の変わり目はなるべく体調を整えて、快適な春の生活を送れると良いですね。
当院も患者さんの自律神経が季節の変化に上手く適応して快適な生活が送れるよう、良い変化を促しています。




