身体の感覚
患者さんの中には、「以前までは自分の体調が分からなくて無理に頑張り続けていたけど、今は良く分かるようになって自分でも気を付けられるし、前よりも調子良く頑張れるからすごく身体も楽です。」と話される方もいて、とてもうれしく思います。
長い間、緊張状態が続いて脳と身体のやり取りに誤作動が生じている方は、身体の感覚が鈍くなり、不調や痛みや疲労などを感じにくくなってしまう方もいらっしゃいます。
そうなると、身体が不調であるにも関わらず頑張り続けてしまう状態になってしまいます。
疲れや身体の不調を全く感じずに頑張り続けられることは、周りから見たら人の2倍も3倍も働けて良さそうに見えますが、これはとても危険な状態なのです。
痛みや不調というのは、身体が病気へどんどん近づいていることを知らせるサインのようなものです。
車でたとえると、ガソリンが足りなくなってきていることを知らせるガソリンランプと同じですね。
ガソリンランプが点灯してもしばらくは走れますが、そのまま走り続ければすぐに車は走れなくなってしまいます。
車の場合はガソリンを入れればまた走れますが、人間の身体が同じ状況になるとそう簡単には回復できないのです。
回復に何年もしくは何十年とかかったり、ガソリンを入れているのに少量しか溜まらない身体になってしまう方もいらっしゃいます。
今まで病院や在宅訪問で動けなくなってしまった方達のケアに7年間携わってきて、今ある健康な状態を維持もしくは増進して病気を予防していくことの大切さを強く感じて、当院を開業するに至りました。
当院では脳と身体のやり取りをスムーズにさせて身体の感覚を本来の状態に戻していけるため、患者さんご自身での健康管理もしやすいようになってきます。
冷えやすい時期になってきましたね。
季節はすっかり秋になり、だんだん肌寒くなってきましたね。
気温の低下に伴い、足や手が冷えている方をお見かけすることが徐々に増えてきました。
足が冷えることで、腰痛、冷え症、むくみ、生理痛、筋肉や関節の痛み、内臓の不調、頭ののぼせ、背中の痛み、夕方から疲れやすくなる、などなど様々な症状が引き起こされるようになってしまいます。
そのため、当院では冷えの予防として足首を温めることを勧めています。
東洋医学のツボの一つである三陰交と言う場所(内くるぶしから上に指を4本並べた高さにある部分)から冷えが身体に入ると言われるぐらい、足首まわりは冷えと関係した場所なんです。
そのため、当院では特にレッグウォーマーなどで足首まわり(三陰交の部分も含めて)を保温してもらうことを勧めており、足首まわりが温かくなることで冷えによる様々な症状を予防することができます。
さらに日中保温し続けることで、全身が疲れにくくもなれるのです。
当院の患者さんの中には、自律神経の中の交感神経が適度なレベルで働けるようになり自然と手足の冷えが解消された方が多くいらっしゃいます。
こういう良くなった患者さん達も含めて、それぞれのレベルに合った簡単に行えるエクササイズや予防法などもご紹介しています。
生活習慣による影響
生活の不規則や心身のストレス、生活環境などたくさんの要因により、長年かけて身体に疲労や歪みが蓄積されていきます。
今まで多くの患者さんを診てきて、いかに生活環境や心身のストレスが脳と身体に悪影響を与えるのかを見てきました。
当院ではそういった日々の溜まった疲労や歪みがご自身の力で自然と解消できるようになってきますが、それでも毎日の心身の負担が大きい方は自分で解消しきれない疲労や歪みなどが溜まることもあります。
そのため、症状が解消されて脳と身体のやり取りもある程度スムーズになった患者さんの中には、良い状態を維持または大きな不調を予防するためにメンテナンス目的で通われている方も多くいらっしゃいます。
僕自身も元々は身体が丈夫な方ではなかったのですが、僕の先生から定期的な治療を受けているおかげで丈夫になり、それにより体調のことを気にせず全力で仕事を頑張れるようになったと感謝しています。
以前の僕ならとても開業して頑張ってはいけれない状態でしたし、考えもしなかったと思います。
きちんとした治療を定期的に受けていくことで、身体だけでなく人間の深い部分まで変わることができて、その後の人生も良い方向へ大きく変化していくことができるんだなと身をもって実感しています。
当院も治療による身体の変化を通して、患者さん達の人生がより豊かになるお手伝いができるよう日々精進していきます!
年齢による効果の出方
当院では10代から80代後半まで幅広い年齢層の患者さんがいらっしゃいます。
時々「高齢者の人では効果が出ないですか?」など質問を受けます。
実際に幅広い年齢層の方たちを構造鍼で治療していくと、年齢に関係なく良い方向へ変化していきます。
変化が早く出る人と時間がかかる人の違いは、年齢ではなくその人自身の脳と身体のやり取りに生じた問題の深さ(年齢に関係ない部分)と日常生活の負担度によることを最近改めて実感しています。
足の感覚が低下して歩く時にふらついていた方でも、脳の機能が上がってスムーズに働けるようになると、全くふらつかず安定して歩けるようになる方が多くいらっしゃいます。
そういう方たちの変化を見ていると年齢は関係なく、やはり脳と身体のやり取りがいかにスムーズに行えるかが重要であることを思い知らされます。
症例 慢性的な肩こり
子供の頃から続いている慢性的な肩コリが持続的に解消された例です。
50歳代女性
高校生の頃からひどい肩コリが続いており、特に辛いときは頭痛も出現するようでした。
日常生活ではちょっとしたことでも肩に力が入って緊張しやすく、最近疲れやすさも感じてきているとのことです。
今まで鍼灸マッサージや電気療法などいろいろ受けてきたそうですが、一時的には楽になっても2~3日後には再び肩コリで辛くなってくる繰り返しだったそうです。
当院で神経検査を行うと、目の動きのぎこちなさが特徴的に出ていました。
また神経が過敏になっており、そのため身体的にも精神的にも緊張しやすい傾向にあることが考えられました。
構造鍼での調整を行い、目の動きがだんだんスムーズになってくると、それに伴い慢性的な肩コリや頭痛も徐々に緩和して、2か月後には持続的に肩コリや頭痛が解消されるようになってきました。
さらにその後、脳と身体のやり取りがスムーズになり神経の興奮性を抑えられる状態まで身体が変化してくると、仕事などで過度に緊張したり疲れたりすることが徐々に減ってきたそうで、日々の生活がずいぶん楽に送れることを自覚されているとのことです。 



