症例 冷え性
30代女性の症例です。
この方は肩こりや足の冷えが強くて、夏でも足が冷えてしまい日常的にとてもお困りでした。
初診時は、首や肩の筋肉が固くなっており、首の動かせる範囲がとても狭い状態でした。
また、ノイロメーターや神経検査を行うと、交感神経が過剰優位になっている形でした。
検査の結果や自律神経の傾向をお話しすると、昔から緊張する場面になると、すぐ全身に力が入ってガチガチな状態になり、そのまま力を抜くことができないことが多くあったそうです。
1~3回の調整で姿勢の歪みや首の固さや肩こりが軽減して来ました。
5~8回目の調整で、徐々に足が温かくなってきて、ご本人も足の冷えを感じることが少なくなってきたとおっしゃっていました。
それ以降の調整では、交感神経の過剰優位が治まり適度に働けるようになってくると、足の冷えがなくなり、さらに緊張する場面でも身体がガチガチに固くなることがなくなり以前よりも楽に生活できるようになってきたとおっしゃっています。
交感神経が過剰に働くと、手足の血管を縮める作用が強くなるため、手足の血流が少なくなり冷えやすくなってしまうことがよくあります。
今回のように交感神経を適度に抑制できる身体へと戻すことで、手足の血流の改善、筋肉や関節が柔らかくなる、集中力が高まる、感覚の過敏性を抑えるなど、あらゆる機能が適度に働けるようになるのです。
症例 偏頭痛
40代女性の症例です。
10年以上前の出産時に体調を崩されて、それ以降毎月1~2回は強い偏頭痛が起こるようになったとのこと。
ここ数ヶ月の間に偏頭痛が起こる頻度が多くなり、仕事にも支障が出てきて悩んでいたところ、知り合いから当院のことを聞いて来院されました。
お話しを詳しく聞いていくと、出産された時よりもっと若い頃から肩や首のコリがひどかったようです。
当院の検査を行うと、自律神経の交感神経が不安定で働きにくい状態になっていました。
また左右の足の長さが大きく違っており、かなり昔から違いがあったようでした。
更に神経検査を行うと、自律神経をコントロールしている脳自体も疲労が溜まり、ご自分の力では疲労を解消しにくい状態になっていると考えられました。
これらの結果を話して、思い当たることはないかお聞きすると、以前から全身の力が抜けずに固まってるような感じがあったり、時折頭がぼ~っとすることがあるなど自覚されていました。
構造鍼による身体の調整を開始して5回目、左右の足の長さが均等になってきて、それに伴い脳の疲労を患者さん自身の力でだんだん解消出来るようになってきました。
それ以降、脳の疲労が徐々に解消されて、しっかりと休めるようになってくると、肩や首のコリが持続的に楽になってきて偏頭痛が起こる頻度もだんだん減ってきたようでした。
治療を開始して3ヶ月が経った頃には、偏頭痛の心配をすることがなくなり、以前よりも集中力が高まり効率的に仕事や家事が出来るようになってきたと話してくれました。
偏頭痛は自律神経の中の交感神経の不安定さにより引き起こされることが多くあります。
当院の構造鍼では以前の元気だった頃のように、脳の疲労が自然と解消できて自律神経が安定する身体へと戻していくことも得意としています。
膝関節の変形や硬さ
当院では、立っていても膝が伸びきらなかったり、O脚であったり、X脚であったり、様々な膝の形をした方々も診させて頂いています。
構造鍼を学んで実践する以前の私は、これら膝の関節の変形は骨自体の変形によるものが強く影響しているから、良くて現状維持と思っていました。
ですが、構造鍼で膜の調整をしていくと、伸びきらない膝が伸びてきたり、O脚やX脚の膝がだんだん真っ直ぐになってくる患者さんの変化を多く見ることができています。
もちろん、それに伴って痛みなどの症状も持続的に緩和してくる方がほとんどです。
こういった体験を通して、やはり関節や骨自体の変形の始まりは、関節を固定している膜や筋肉の内側と外側や前後左右の張力のアンバランスがきっかけなんだなと実感するようになりました。
骨自体の形が変形してしまったものは、当院の膜の調整では難しいと思いますが、関節まわりの膜の張力を均等に調整することで良くなる方は世の中たくさんいらっしゃると思います。
さらに構造鍼により膜の張力のバランスが良くなるほど、全身の関節もどんどん動かしやすくなってくるため、その後何十年先の関節の変形の予防もできて、健康な状態を保つことに本当に強いんだなと実感しています。
症例 慢性腰痛
慢性腰痛の症例です。
10年以上前から腰が痛くて、どこに行っても治らないとのことで来院された方です。
今までの行ってきた治療を聞くと、腰が痛いからとにかく腰を集中的に刺激してもらっていたとのことでした。
当院で整形外科的な検査を行うと、腰の関節に問題はない結果が出ましたが、骨盤の後ろ側にある仙腸関節という関節の検査を行うと問題があると出ました。
その他、神経検査や全身の歪みを分析する検査を行うと、右左の足の長さの差が大きいことが特徴的でした。
他にも検査を行い全ての結果から、左右の足の長さの差が大きいことで骨盤の片方(仙腸関節)に負担がかかり続けて腰痛が出現してしまっている状態と考えられました。
それから構造鍼で何回か調整をして、左右の足の長さが同じになってくると、腰痛もだんだんと緩和してきました。
今では日常生活で腰の痛みを感じることはなくなったそうです。
このように痛みがある部位に本当の原因があるとは限らないのです。
当院では検査により多角的な視点で全身を分析して、本当の原因を特定していくことに特化した治療院です。
年齢による効果の出方
当院では10代から80代後半まで幅広い年齢層の患者さんがいらっしゃいます。
時々「高齢者の人では効果が出ないですか?」など質問を受けます。
実際に幅広い年齢層の方たちを構造鍼で治療していくと、年齢に関係なく良い方向へ変化していきます。
変化が早く出る人と時間がかかる人の違いは、年齢ではなくその人自身の脳と身体のやり取りに生じた問題の深さ(年齢に関係ない部分)と日常生活の負担度によることを最近改めて実感しています。
足の感覚が低下して歩く時にふらついていた方でも、脳の機能が上がってスムーズに働けるようになると、全くふらつかず安定して歩けるようになる方が多くいらっしゃいます。
そういう方たちの変化を見ていると年齢は関係なく、やはり脳と身体のやり取りがいかにスムーズに行えるかが重要であることを思い知らされます。